top of page

2024.2.18説教要約 ローマ 4:1-12 「赦された者は幸い」

パウロは先に「神の義」はキリストを信じる信仰によって与えられると説きました。そして次に、その具体例として、旧約の時代に生きた、ユダヤ民族の父であるアブラハムの物語をわたしたちに思い出させようとしています。

 アブラハムはかつて「あなたの子孫は天の星のようになる(増える)」と神さまから約束をしてもらい、それを信じました。創世記の15章に、そのアブラハムの信仰を神さまが義としてくださったとあります。その後、17章においてアブラハムは神さまを信じる証しとして割礼を受けるのです。

 パウロが言いたいのは、この順番です。アブラハムは神さまを信じて義とされ、その後に割礼を受けたのです。割礼を受けたから義とされたわけではないのです。この「割礼」という言葉によって表されているのは、「信仰」に対して、わたしたちの「行い」全般だと言うことができるでしょう。ここでもパウロは「行い」ではなく「信仰」によって義とされるという点において、律法の行いを重要視するユダヤ人も、律法を知らない異邦人も同じなのだと説いているのです。

 ただし、だから「行い」を怠ってもいいということではありません。働く者には当然報酬が支払われます。「割礼」が神さまを信じる証しであったように、わたしたちの「行い」は神さまを証しするためのものであり、対価として支払われる報酬は、「御国に生きる喜びと恵み」なのです。

最新記事

すべて表示

2024.11.17説教要約 ローマ 16:1-21 「従順の上に」

パウロはひとつの警告すべき事柄について述べています。それは、教会に不和やつまずきをもたらす人々についてでした。パウロはこの手紙の中で、分裂しそうになっている教会に和解の道を示そうとしていたはずではなかったでしょうか。しかし、ユダヤ人キリスト者も異邦人キリスト者も、自分の信念...

2024.11.10説教要約 ルカ 9:28-36 「これはわたしの子」

イエスさまこれからエルサレムに向い、そこで「多くの苦しみを受け、殺され、三日目に復活する」ことを予告しました。この話をした後、イエスさまと弟子たちが山に登って祈っていると、イエスさまの顔が変わり、衣が輝き始めました。弟子たちが見ると、二人の人がイエスさまと語り合っていました...

2024.11.3説教要約 コロサイ 2:20-3:4 「キリストと共に」

パウロは読者に対して、「あなたがたは死んだ」「復活した」と、それがまるで既に起こったことのように言います。彼独特の表現です。彼は終末におけるキリスト再臨の約束が確かなものだと信じているので、死や復活などの未来の出来事が今まさに身に起こっている出来事として受け止めているのです...

Comments


bottom of page