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2024.10.20説教要約 ローマ 15:22-33「祈り合う者たち」

一説では、パウロはいわゆる第三次宣教旅行の際にコリントに立ち寄り、そこでローマの信徒への手紙を書いたと考えられています。そこから、まずはエルサレムへと向い、マケドニア州やアカイア州で集めた募金を届け、やがてローマの教会の人々に会うときには、「キリストの祝福をあふれるほど持って」行くことができるだろうと彼は言うのです。

 聖霊降臨による教会発祥の地でありながら、当時のエルサレム教会は困窮していたのでしょう。パウロのこの旅の目的は募金を集めることでもありました。ただ請い願うだけではありません。パウロが諸教会を巡って霊の力によって励まし勇気づけた様子が使徒言行録にも描かれています。エルサレム教会と諸教会との間には、祈り合い、支え合い、励まし合う関係が作られました。それはどちらか一方だけの益になるのではなく、互いがその存在を喜び合うことでもあったのです。

 パウロは「わたしのために祈ってください」と書きます。隣人のために執り成しの祈りをするだけではなく、悲しんでいるわたし、喜んでいるわたしのために祈ってくださいとパウロは言うのです。エルサレムの教会に募金を届けたパウロは、祈り合い、仕え合い、支え合うキリストの愛を実践することによって与えられる喜びの報せを「キリストの祝福」としてローマ教会にも届け、分かち合い、更にはローマ教会との間にも同じ祝福を見出したいと願っているのではないでしょうか。

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