説教要約 マタイ24:36-44 2023.4.30
「思いがけない時」 井上創牧師
定められている終わりの時がいつ来るのか。その思いがけない時を神さまだけがご存知です。そのことは、旧約聖書のノアの物語からもわかります。また、そのときになぜある人は連れて行かれ、ある人は残されるのか。その理由もわたしたちにはわかりません。このことは、旧約聖書のカインとアベルの物語からもわかります。自分が終わりの時に連れて行かれるのか残されるのか。それもわからないのに、一体わたしたちはどのように目を覚まし、何に備えていたらいいのでしょうか。
わたしたちが「死に備える」とは、遺産の分配について決めておくことや、葬儀の心配をすることだけでは、おそらくないでしょう。例えば「引っ越し」をする際には、今まで住んでいた場所の片付けや身辺整理と同時に、新居における新しい生活に必要なものを買い揃えたり、近所の人に挨拶をしたりもすることでしょう。
やがてわたしたちは古い肉体を脱ぎ捨てて、天の国へと旅経つことになります。だから、わたしたちは(まるで引っ越しのときのように)死の向こう側の世界に思いを馳せて、そこに迎え入れてくださる方に感謝をしながら、その日を楽しみに待つことができたらと思うのです。
イエスさまもまた「その日、その時」を知らずに、「待ち望む者」として、わたしたちと同じようにこの地上の日々を歩んでくださるのです。恐れずに、備えを進めていきましょう。
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