説教要約 出エジプト3:13-21 ヨハネ1:1-4 2023.10.15
「ある神」 井上創牧師
「わたしはある」と神さまは名乗りました。旧約聖書において名前は、その人が何者であるか、どのような存在であるかということを表してもいます。「ある」とは、ただ存在していることを意味しているのではありません。そこには本人の意志が含まれています。神さまは御自身で「あろう」と思って「ある」ことができるお方なのです。一方で、わたしたち人間などの被造物は自分で「あろう」として「ある」ことができません。神さまは造物主として、被造物のわたしたちに向かい合うお方であることを宣言しているのでしょう。
また神さまは、「アブラハム、イサク、ヤコブの神」とも名乗っています。これは、民の歴史に関わり続け、その一人一人に呼びかけ続けてきたこと。そして、今もなお生きて働いておられるということを意味しているのでしょう。
この二つの名乗りから、神さまは①創造の初めから ②わたしたちと共にいようとしていた 存在なのだということになるのではないでしょうか。このことはヨハネによる福音書の冒頭部分からもわかってきます。
「わたしは何者なのか」という問いを持ちながら遣わされていこうとするモーセに対して、神さまはこの名乗りを通して御自身のご計画の確かさと、「いかなるときも共に歩む」という励ましとを与えてくださっているのではないでしょうか。この恵みは今日を生きるわたしたちにも与えられているのです。
Comments