説教要約 マタイ17:1-13 2022.7.24
「恐れずに立ちなさい」 井上創牧師
旧約聖書のモーセやエリヤ、あるいは洗礼者ヨハネの物語を読むと、イエスさまと同じように奇跡を行い、神さまの言葉を人々に宣べ伝えていることがわかります。民衆がイエスさまのことを彼らのようだと噂しているのも当然と言えるでしょう。これまでの旅によって、民衆がこの考えに至ったことで舞台は整いました。ここからは、いよいよイエスさまはそれらの預言者と御自分とは違う存在であることを示すために、全ての奇跡の終結点であり、神さまの言葉の実現である十字架と復活へと歩み出すのです。
このイエスさまの変容に際して、様々な神的な出来事が起こります。まず場所は高い山の上であり、イエスさまの顔が輝いたり、服が光のように白くなったりします。この様子は、まるでこの地上の出来事とは思えません。おそらく、天の国の先取りが起こったのでしょう。十字架と復活の出来事は神さまの御心において定められていました。天で行われている御心があふれ出て、弟子たちはそれを垣間見たのです。心は恐れで満たされ、何が起こっているのかさえもわからなかったことでしょう。
同じように、わたしたちも神さまの御心に触れたときに、恐れを抱き、それが示された理由がわからず震えることがあるのかもしれません。そういうわたしたちにイエスさまは近づいて触れてくださり、「恐れずに立ちなさい」と励ましてくださるのです。
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