説教要約 Ⅰコリ15:35-49 2022.5.8
「霊の体」 井上創牧師
わたしたちは礼拝ごとに信仰の告白において「からだのよみがえりを信じます」と宣言しています。これは、朽ち果てた遺体が再生するということなのでしょうか。もちろん創造主である神さまにはそれも可能でしょう。しかし、おそらくそれだけではないのです。
わたしたちはそれぞれの体を与えられています。不便や不都合を感じることもありますが、この体はわたしがわたしとして生きてきたことの証でもあるのです。たとえ自分では受け入れることが難しいとしても、そういう体で生きてきたわたしをそのままに神さまは愛して、新しい命へと導いてくださるのです。それが「からだのよみがえり」なのではないでしょうか。
そして、わたしたちにはこの体の他に、霊の体を与えられると言われています。これは死後、幽霊になるということではありません。わたしたちは、創造の御業の際に神さまの霊を吹き込まれて「生きる者」となりました。この「生きる者」とは心臓が動き、脳が働いている者ということでありません。「自分が神さまとのつながりを得て生かされていると知る者」ということです。霊は神さまとわたしたち、あなたとわたしをつなぎあわせてくれます。これまでの人生で与えられたつながりもまた、わたしがわたしとして生きてきた証でもあります。わたしたちはキリストの復活によってこの「霊」の体を与えられ、確かな「わたし」として新しい命の中に生きる者となるのです。
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