説教要約 Ⅰコリ15:50-58 2022.5.15
「朽ちないものを着る」 井上創牧師
死が持つ力とはどのようなものでしょうか。死は、全てがそれで終わりであるとわたしたちに思わせます。それによってわたしたちは生が無意味であり、命が無価値であるかのように思い込まされてしまうのです。
律法は、それ自体は神さまの言葉です。わたしたちが互いに大切に思い合って生きていく指標となるはずなのです。しかし、わたしたちは「善悪の判断をして裁き合う」という罪を身の内に持っています。この罪によって、律法を尺度として用いて、人の価値を計ろうとしてしまうのです。律法を完全に守る者に価値があるとしたら、わたしたちにはどれほどの価値があると言えるでしょうか。こうして律法は「罪の力」と呼ばれます。
イエスさまは死に勝ちました。人を無価値にしようとする死の力に勝ったということは、つまり、わたしたちに価値を与えようとして、それを成し遂げられたということです。イエスさまは、自分自身をさえ計り無価値だと思ってしまう人に対して、命を投げ打ってまで「あなたには価値がある」と訴えようとしたのです。この世界を造られた神さまが、その独り子の命を引き換えにしてでもあなたを取り戻したいと思うほどに、あなたの命には価値があるのです。それが聖書のメッセージです。
わたしたちの肉体は衰え朽ちていくかもしれません。しかし、あなたの命にはこの朽ちない価値が着せられています。あなたが生きるこの一日には大切な意味が与えられているのです。
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