説教要約 ヨハネ21:15-23 2022.5.1
「わたしの羊を飼いなさい」 井上創牧師
イエスさまが三度も「愛しているか」と聞くので、ペトロは悲しくなります。これは、イエスさまが自分の言葉を信じてくれいないということ。こんなにがんばって愛しているのに、十分に見返り(ここでは信頼)がもらえていないという思いがペトロを悲しくさせているのではないでしょうか。
また、わたしたちは日常の中で「誘惑」にあいます。「誘惑」は、わたしたちから神さまへの愛を奪おうとします。わたしたちと神さまとの関係を壊そうとするのです。日常の様々な場面で選択を迫られるとき、「神さまを愛しているか」という問いが、繰り返しわたしたちの前には置かれているのです。
神さまからの恵みが十分ではないように感じて悲しくなるとき、あるいは自分の選択が御心に適っているか不安になるとき、わたしたちにイエスさまは語りかけてくださいます。「わたしの羊を飼いなさい」と。イエスさまは、群衆を見て「飼い主のいない羊のようだ」と憐れまれました。渇きを癒す憩いの泉、飢えを満たす青草の原へと羊を導く羊飼い。わたしたちにその役割を担うようにとイエスさまは勧めてくださいます。
「羊を飼いなさい」「従いなさい」とは、命令ではないのでしょう。わたしたちが満たされない思いを抱えるとき、悲しみに飲み込まれそうになるとき、誘惑を前にして迷うとき、イエスさまのように誰かのためにこの命を用いていくことで、わたしたちは救われていくのだと教えてくださっているのです。
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