説教要約 エフェソ4:1-6 2022.3.27
「ひとつに」 井上創牧師
パウロは懸命にエフェソの教会に対して「ひとつになるように」と伝えます。教会はその最初期から分裂の危機にさらされていたのでしょう。悪魔は隙を見て、神と人、人と人との仲を裂こうとします。それは教会の内にあっても同じことなのです。さて、それではパウロは価値観や感覚を統一することを教会に求めているのでしょうか。おそらくそうではありません。
結婚とは違う環境で育ち、それぞれの感性をもった二人の人が一つの家族となることです。それは、二人が同じ感覚、同じ考え方になるということではありません。家族になっていくということは、異質なものを自分のものとして受け入れていくということ。それによって、一つの家族の中に、二人分の幅の広い価値観が形成されていくのです。教会も同じことなのではないでしょうか。ひとつになるとは、誰かの考えに皆が否応なく迎合していくということではないはずです。
わたしたたちはそれぞれのキリスト体験を持っています。それは自分のものだけでもキラキラして眩しいものですが、実はそれを持ち寄ってパズルのように組み合わせていくと、神さまの大きなご計画が見えてくるのです。わたし一人では見ることのできなかった、もっと大きな神さまの御旨が、一人一人の中にある救いの体験を寄せ集めていくことで見ることができるようになるのです。わたしたちはそのようにして教会の真ん中に現れ出てくださるイエスさまを希望としているのです。
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