説教要約 マタイ4:1-11 2022.11.20
「命の言葉」 永瀬克彦牧師
主イエスは悪魔から三つの誘惑をお受けになりました。それらは全て「父なる神を捨てて、自分により頼め」という誘惑です。わたしたちも様々な誘惑を受けますが、それらは全て、「神を捨て、自分を神とせよ」という誘惑です。悪魔とは、わたしたちを犯罪や悪事に誘う者だと思われるかもしれませんが、悪魔の目的は神から人間を引き離すことであり、そのためには「神はもう必要ない。自分を頼れば良いから」と人間に思わせることが一番なのです。
悪魔は主イエスに対し、「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」と言いました。悪魔は、「盗め」とか「強奪しろ」というような分かりやすい悪に誘うのではなく、父ではなく自分に頼るようにと主イエスを誘惑するのです。実は、悪魔は同じようにわたしたちを誘惑します。「パンが欲しいなら、神に頼るのではなく、自分で手に入れれば良いではないですか」と誘うのです。
主イエスに対して「あなたは神の子なのだから、その力があるではないですか」と言ったのと同じように、「あなたは立派なお方なのだから、神などに頼らなくても、自分の力でパンを手に入れることができるではないですか」と誘うのです。しかし、それは悪魔の声であり、本当は神が生かしてくださらなければ、自分の力で生きられる人間はいません。自分に頼る道に幸いはありません。主により頼むとき、わたしたちには真の平安があるのです。
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