説教要約 イザヤ9:1-6 2021.11.28
「主の熱意がこれを成し遂げる」 井上創牧師
イエス・キリスト降誕の約700年前に、イザヤは預言の言葉を残したと言われています。この700年という歳月は、簡単にイメージできるものではないでしょう。実際、わたしたちはこの諏訪の地において700年前に起こったことについてほとんど何も知らないのですから。
しかも、イザヤの時代というのは、どの家庭においても紙の書物などは手に入らないわけですから、この長い年月、救い主到来の預言は口伝によって親から子へと語り伝えられてきたのでしょう。幾世代も超えてよく伝承されてきたものだと思います。
この間、地中海世界の支配者は次々に入れ替わり、ユダヤの国やその周辺の情勢は変わり続けていました。メシア預言という、いわば宗教的な価値観が廃れずにいたとすれば、それは「どの時代も戦の陰によって人々の暮らしは脅かされていた」からかもしれません。いつでも人々は、平和を望み、自分たちを救ってくれる神さまの助けを祈り求めていたのでしょう。
しかし、そうであったとしても、諦めてしまいそうになること、挫けてしまいそうになることは度々あったはずです。そういう人々の心をつなぎとめてきたのは、「主の熱意」だったとイザヤは言うのです。いつの時代にも、弱り果てた人間の心を励まし、力づけてくれていたのは、神さまの熱意だった。あなたを必ず救い出す、という神さまの熱い思いが必ず果たされるという証がクリスマスの喜びなのです。
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