説教要約 マタイ13:53-58 2021.10.24
「最初にことばがあった」 井上創牧師
サンタ、宇宙人、幽霊、そして神さま。いるのか、いないのか。わたしたちはつい、実際にそれらがどのようにして目の前に現れるかという証拠によって、いると信じたり、いないと信じたりしてしまいがちです。証拠があって初めて信じようとする。それは本当に「信じる」ということなのでしょうか。
イエスさまの故郷の人たちは、イエスさまの親や兄弟姉妹を知っているという理由で、イエスさまを信じ切ることができませんでした。イエスさまの語られることの豊かさを知りながらも、その家族が自分たちと同じ凡人であることを証拠として、イエスさまによっては何も起きるはずがないと思ってしまったのでしょう。そして、信じることのできない人たちの前では、奇跡もその力を存分に振るおうとはしないのです。
神さまは天地創造の際に、まず「光あれ」という言葉を発せられました。その言葉に応じて光が創造されたのです。神さまのわざはこのように言葉をもって始められます。イエスさまも「天の国は近づいた」という言葉をもって宣教を開始しました。
わたしたちは、神秘的な体験をするから神さまの存在に気が付くのではないのです。むしろ、「あなたを愛している」という神さまの言葉を信じ、地上に来てくださったイエスさまの思いを受け止めるとき、この世界がわたしたちをどれほど温かく包もうとしてくれているのかということに、世界は奇跡に溢れていることに気が付いていくのではないでしょうか。
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