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2020.5.31 使徒言行録 2:36~42「約束の霊」                       

「約束の霊」          2020.5.31

使徒言行録 2章36~42節 


聖霊を受けたペトロの証しを聞いた人々は、

使徒たちに「わたしたちはどうしたらよいのですか」と質問をします。


ペトロは答えて言います。

「悔い改め、洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。

そうすれば、賜物として聖霊を受けます」。


わたしたちが平素から頭を悩ませている、聖霊とは何かという問いへの答えが、

ここから垣間見えるように思えます。



聖霊とは賜物、つまり神さまからの贈り物、プレゼントだとペトロは言います。

それは、罪を赦していただくことによって与えられるのだと。


この「赦す」という言葉は、「それをしてもいい」という意味の「許す」とは違います。

わたしたちの罪は厳然として在るけれども、それを譲歩してもらう。

そのままにしつつも、無いものであるかのように、神さまは目をつぶってくださる。

そういうことです。



では、どうしたら赦してもらえるか。

悔い改めることによってです。


悔い改めるとは、単に後悔するということではありません。

これは、向き直るという意味です。

それまで目を背け続けていたもの。

忌避してきた自分自身の深い闇の部分と向かい合うということです。


その闇はおよそ、「神さまに造られたわたし」であることを忘れたり、

「神さまに愛されている隣人」を蔑ろにしたりしてきた結果、そこに生まれたのです。

イエスさまの十字架が、そのしるしです。



ちゃんと向かい合って、その闇をみつめようと心に決めることが、

洗礼を受けるということです。


そのような人に神さまは聖霊をプレゼントしてくださるのです。

それは、「このわたしが、招かれていている」という実感です。

この実感が、わたしたちを大いに動かし、安らぎをもたらしてくれるのです。

神さまは悔い改める者に、たしかにこの霊を約束してくださるのです。

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